薬剤師国家試験 第104回 問248-249 過去問解説

 問 題     

77歳女性。下記の眼科の処方箋を薬局で応需した。持参したお薬手帳には、他院で処方され現在服用中の内容が記載されていた。さらに患者にどんな病気で薬を服用しているのかインタビューをしたところ、処方医への問合せが必要になった。

問248

患者へのインタビュー及びお薬手帳に記載されている薬剤から判明した患者の既往症に対して今回処方された薬剤が禁忌となるため、今回処方した眼科医へ問合せが必要となった。このような判断に至ったお薬手帳記載の薬剤はどれか。1つ選べ。

  1. ランソプラゾール口腔内崩壊錠15mg
  2. 酸化マグネシウム細粒83%
  3. アトルバスタチン錠10mg
  4. ワルファリンK錠1mg
  5. ベクロメタゾンプロピオン酸エステル100μg吸入用エアゾール

問249

前問で問合せをする根拠に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. プロスタノイド受容体遮断作用によって胃潰瘍を悪化させる。
  2. 浸透圧利尿作用によって血圧を低下させる。
  3. Rhoキナーゼ阻害作用によって脳血栓症の悪化を引き起こす。
  4. アドレナリンβ2受容体遮断作用によって気管支喘息を悪化させる。
  5. 炭酸脱水酵素阻害作用によって腎障害を悪化させるおそれがある。

 

 

 

 

 

正解.
問248:5
問249:4

 解 説     

問248

問249 とまとめて解説します。

問249

処方ですが、全て緑内障治療に用いられます。ラタノプロストはプロスタグランジン F誘導体です。ドルゾラミドは炭酸脱水酵素阻害薬です。チモロールは β 遮断薬です。

お薬手帳から、「ランソプラゾール、酸化マグネシウム→胃潰瘍」、「アトルバスタチン、ワルファリン→血栓予防」、「ベクロメタゾン吸入→喘息」が推測されます。喘息 β遮断は禁忌です。

以上より、問248 の正解は 5 です。
問249 の正解は 4 です。
類題 98-278

コメント