問 題
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 塩基性条件下で十座配位子として働く。
- 酸性条件下では、塩基性条件下より強く配位結合する。
- キレート効果により、アンモニアよりも安定な錯体を形成する。
- カルシウムイオンとの配位結合形成により蛍光特性が変化するため、カルシウムイオンの定量分析に用いられる。
- 配位結合により、五員環のキレート環を形成する。
正解.3, 5
解 説
選択肢 1 ですが
OH の H が抜けて、4つの O と 2つの N で、合わせて 六座配位子として働きます。「十座」ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
選択肢 1 でも述べたように、OH の H が抜けて配位子となるため、塩基性条件下の方が H が抜けて、より強く配位結合すると考えられます。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は妥当な記述です。
選択肢 4 ですが
Ca2+ – EDTA 「キレート形成」により、「血液凝固防止」に用いられます。キレート滴定による定量分析では、指示薬を用います。「蛍光特性の変化」ではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は妥当な記述です。
以上より、正解は 3,5 です。
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