問 題
強酸性陽イオン交換樹脂に最も強く結合するイオンはどれか。1つ選べ。
- 塩化物イオン
- カルシウムイオン
- グリシン(双性イオン)
- 硫酸イオン
- ナトリウムイオン
正解.2
解 説
陽イオン交換樹脂とは、陽イオンを交換するような樹脂です。つまり樹脂側には負電荷が並んでおり、流す溶液に含まれる陽イオンが樹脂にくっつきます。樹脂により強く結合するのは、価数が大きいイオンです。
選択肢 1,4 ですが
塩化物イオンは Cl– 、硫酸イオンは SO4 2- です。陰イオンなので、樹脂にそもそも結合しないと考えられます。よって誤りです。
選択肢 2 は妥当なイオンと考えられます。
Ca2+ は、選択肢の中で唯一価数が 2 の陽イオンです。
選択肢 3 ですが
グリシン(双性イオン)とあるので、これはアミノ基に正電荷、カルボキシル基に負電荷を帯び、全体としては中性の分子です。Ca2+ よりも強く結合するとは考えられません。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 5 ですが
Na+ は、価数が1の陽イオンです。Ca2+ の方が価数が大きいため、最も強く結合するとは考えられません。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2 です。
参考)分析化学まとめ イオン交換
類題)98-4
コメント