薬剤師国家試験 第103回 問144 過去問解説

 問 題     

薬剤師の業務に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 処方された医薬品を備蓄していなかったので、調剤を拒否した。
  2. 患者から薬袋不要の申出があったので、調剤した薬剤だけを交付した。
  3. 処方箋を交付した医師の同意を得て薬剤を変更して調剤した。
  4. 処方箋に発行の年月日の記載がなかったが調剤した。
  5. 薬剤師免許証を紛失し、再交付申請中であるが、調剤した。

 

 

 

 

 

正解.3, 5

 解 説     

選択肢 1 ですが
薬剤師法第 21 条により、調剤の応需義務があります。正当な理由なく拒否できません。そして備蓄していないというのは正当な拒否理由にはなりません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
薬剤師法第 25 条により「薬剤の容器又は被包に処方せんに記載された患者の氏名、用法、用量その他・・・を記載しなければ」なりません。従って、調剤した薬剤のみを交付してはいけません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は、正しい記述です。

選択肢 4 ですが
処方せんの有効期限が切れている可能性があります。疑義照会を行い有効期限を確認しなければなりません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、正しい記述です。
公的な薬剤師登録名簿を確認することで、免許証がなくても薬剤師であることは確認できるため再交付申請中であっても調剤して問題がないと考えられます。

以上より、正解は 3,5 です。

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