問 題
48歳女性。非小細胞肺がん。以下の処方箋をかかりつけ薬局に持参した。
薬歴からこれまでは処方2の薬剤が3週間毎に処方されており、処方1は初めての処方であることを確認した。
この患者の処方箋と薬歴情報について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 今回の処方薬は、他の化学療法施行後に開始された薬剤である。
- 血小板減少による発熱が出現していた可能性がある。
- 息切れ、咳などのかぜの様な症状がでても自然におさまることを伝える。
- 発疹、皮膚の乾燥やかゆみが出現する可能性があることを伝える。
正解.1, 4
解 説
選択肢 1 は、正しい記述です。
エルロチニブ(タルセバ)は、切除不能な再発、進行性の非小細胞肺がん に効能があります。そして、がん化学療法後増悪した場合 か、EGFR遺伝子陽性かつ化学療法未治療の場合に用いられます。
また、処方2が3週間ごとに処方されていたという点から、化学療法の副作用の予防的投与を受けていたと考えられるため、本症例において、エルロチニブは化学療法「後」に開始された薬剤と思われます。
選択肢 2 ですが
「血小板」減少であれば出血傾向であり、発熱とは関係ないと考えられます。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
白血球減少により易感染性が表れている可能性があり、自然におさまることを伝えるのではなくすぐに知らせるよう注意してもらう副作用の初期症状と考えられます。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は、正しい記述です。
以上より、正解は 1,4 です。
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