問 題
45歳男性。仕事上、接待での飲食が多く、最近の半年間で4kgの体重増加を認めた。右母趾の関節痛が生じたため近医を受診したところ、血清尿酸値の高値を指摘され、非ステロイド性抗炎症薬の服用により関節痛の改善を認めた。
この患者の治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 痛風関節炎を繰り返す場合は血清尿酸値の目標を6.0mg/dL以下とする。
- 血清クレアチニン値2.0mg/dL以上の腎機能障害を伴う場合はベンズブロマロンを選択する。
- 尿路結石を合併する場合はベンズブロマロンを選択する。
- 尿酸排泄促進薬を使用する場合は、尿アルカリ化薬を併用する。
- 痛風関節炎の再発予防のため、少量の非ステロイド性抗炎症薬を継続投与する。
正解.1, 4
解 説
選択肢 1 は、正しい記述です。
血清尿酸値 7.0 mg/dL 以上を高尿酸血症といいます。記述の通り、関節炎を繰り返す場合は
目標を更に低く設定します。
選択肢 2,3 ですが
血清クレアチニン 2.0mg/dL 以上は、一般に中程度以上の腎不全と考えられます。本試験時点のガイドラインによれば、中程度以上の腎不全や尿路結石の既往、合併がある場合はアロプリノールを選択することが推奨されています。従って、選択肢 2,3 は誤りです。
選択肢 4 は、正しい記述です。
尿アルカリ薬を用いることで尿の酸性化を防ぎ、結石の生成を予防します。
選択肢 5 ですが
NSAIDsではなく、コルヒチンの予防投与が痛風関節炎の再発予防には用いられます。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 1,4 です。
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