薬剤師国家試験 第102回 問40 過去問解説

 問 題     

抗腫瘍薬パクリタキセルの作用機序はどれか。1つ選べ。

  1. DNAアルキル化
  2. チューブリン脱重合阻害
  3. アロマターゼ阻害
  4. トポイソメラーゼ阻害
  5. ピリミジン代謝阻害

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

パクリタキセルは、アルカロイド系抗がん薬です。微小管の蛋白(チューブリン)と結合して、その重合を促進・安定化(言い換えると、脱重合を阻害)します。その結果、紡錘体の形成や機能を阻害し、細胞分裂を停止させ抗腫瘍作用を示します。

以上より、正解は 2 です。

ちなみに、アルキル化剤としてはシクロホスファミドなどがあります。

アロマターゼ阻害薬としては、閉経後乳がんに用いられるアナストロゾールなどがあります。アロマターゼとは女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンを合成する酵素です。

トポイソメラーゼⅡ阻害薬としては、エトポシドなどがあります。※ちなみに、トポイソメラーゼ「Ⅰ」阻害薬としてはイリノテカンなどがあります。

ピリミジン代謝拮抗薬としては、5-FU などがあります。

類題 100-165

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