問 題
特定健康診査を受けた本人に、実施機関から健診結果及びこれに応じた生活習慣の改善に関する情報が届いた。
問232
特定健康診査に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 内臓脂肪型肥満に着目した健康診査である。
- 特定健康診査の対象者は、後期高齢者である。
- 特定健康診査を受けるのは個人に課せられた義務であり、健康保険組合等の医療保険者は干渉しない。
- 特定健康診査の結果から、生活習慣病の発症リスクが高い人に対して生活習慣を見直すサポートが実施される。
- 特定健康診査に関わる個人情報は、個人情報保護法の対象にならない。
問233
特定健康診査におけるメタボリックシンドロームの診断基準となっている検査項目はどれか。2つ選べ。
- 血圧
- 空腹時血糖値
- 尿酸値
- 血清クレアチニン値
- γ-GTP値
正解.
問232:1, 4
問233:1, 2
解 説
問232
特定健康診査とは
生活習慣病の発症、重症化予防を目的とし、メタボリックシンドロームに着目した 2008 年より導入された健康診査のことです。40 歳以上が対象です。
メタボリックシンドロームとは「内臓脂肪型肥満 + 糖質や脂質の代謝異常や高血圧」のことです。身体計測として、腹囲がある点、血液検査により HbA1c が必須である点、胸部 X 線や、喀痰検査はなくメタボのスクリーニングに特化した診断です。以上をふまえ、各選択肢を検討します。
選択肢 1 は、正しい選択肢です。
選択肢 2 ですが
対象は、 40 歳以上です。後期高齢者とは、75 歳以上の人です。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
メタボ検診は、健康保険を運営する市町村などに対して実施が義務付けられています。健康診断を受ける個人に義務付けられているわけではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は、正しい選択肢です。
選択肢 5 は、誤りです。
健康診断等のデータは、特に重要な個人情報の一つといえます。
以上より、正解は 1,4 です。
問233
メタボリックシンドロームの診断基準は、以下の通りです。必須条件として、内臓脂肪の蓄積です。具体的には、男性 85 cm 以上、女性 90 cm 以上の腹囲です。※へそまわり を測定します。これに加えて選択項目が 2 つ以上該当するとメタボリックシンドロームです。
選択項目とは、1:TG 150 以上 または HDL コレステロール 40 mg 以下、2:血圧が 130 以上 or 85 以上、3:空腹時血糖 110 以上 の3つです。
以上より、正解は 1,2 です。
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