問 題
77歳女性。以下の処方箋を持って薬局を訪れた。患者の話から、最近、ものが飲み込みにくいとのことであった。
問198
この処方に関する疑義照会として適切なのはどれか。1つ選べ。
- 簡易懸濁法で投与するよう提案する。
- 粉砕せず、そのまま舌下に含むことを提案する。
- 同用量のニフェジピンカプセルに変更し、脱カプセルして朝食後に舌下に含むことを提案する。
- 同用量のニフェジピンカプセルに変更し、脱カプセルしてゼリーなどに混ぜて朝食後に服用するよう提案する。
- 同用量のニフェジピンの持効性細粒に変更し、朝夕食後に分けて投与するよう提案する。
問199
今回処方されているニフェジピンは、血管拡張性の血圧降下薬である。ポアズイユの法則に従えば、脈拍数、心拍出量、血液の粘度が一定条件下で、血圧は末梢の毛細血管の半径の4乗に反比例する。
この条件下で、ニフェジピンにより血圧180mmHgの高血圧患者の毛細血管半径が7%増大したときの血圧(mmHg)に最も近い値はどれか。1つ選べ。
- 165
- 155
- 145
- 135
- 125
正解.
問198:5
問199:4
解 説
問198
ニフェジピン徐放錠は、粉砕や懸濁してしまうと徐放性が失われてしまいます。また、カプセルの中は粘度のある液体です。脱カプセルは、不適です。従って、選択肢 1 ~ 4 は誤りです。
以上より、問198 の正解は 5 です。
問199
半径が 1.07 倍になっています。4 乗すれば、大体 1.3 ぐらいです。(7% ずつ増えたとして、1.28 。これより少し多いから、という判断です。)180 × 1/1.3 ≒ 137 です。一番近いのは、135 です。
以上より、問199 の正解は 4 です。
※ 補足
1.07 の 4 乗の部分の大雑把な計算については、(1+x)n ≒ 1+nx で近似した と考えてもよいと思います。
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