問 題
抗悪性腫瘍薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- エトポシドは、DNA鎖に架橋を形成し、DNA合成を阻害する。
- ビンクリスチンは、チューブリンの重合を阻害して微小管分解を引き起こし、細胞分裂を抑制する。
- シタラビンは、細胞内で三リン酸ヌクレオチドに変換され、トポイソメラーゼを阻害してDNA合成を阻害する。
- ゲフィチニブは、上皮増殖因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼを選択的に阻害する。
- イマチニブは、血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)チロシンキナーゼを選択的に阻害し、血管新生を阻害する。
正解.2, 4
解 説
選択肢 1 ですが
エトポシドは、トポイソメラーゼⅡ阻害薬です。架橋を形成するアルキル化薬や白金製剤では、ありません。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 は、正しい選択肢です。
選択肢 3 ですが
「トポイソメラーゼ」ではなく「DNA ポリメラーゼ」を阻害します。他は、正しい記述です。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は、正しい選択肢です。
選択肢 5 ですが
イマチニブは、Bcr-Abl チロシンキナーゼを選択的に阻害する 疾患特異的な分子標的治療薬です。VEGFR チロシンキナーゼを選択的に阻害するわけでは、ありません。よって、選択肢 5 は誤りです。ちなみに VEGFR がターゲットといえばベバシズマブ(商品名アバスチン)です。
以上より、正解は 2,4 です。
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