問 題
リスボン宣言に基づく未成年患者への医療従事者の対応として、適切なのはどれか。1つ選べ。
- 患者が他の医師の意見を求めないよう配慮する。
- 患者からの質問は直接受けず、保護者経由で受ける。
- 患者本人の意思が治療に反映されるように配慮する。
- 治療を保護者が拒否する場合には、いかなる状況にあっても、それに従う。
- 成人の患者よりも治療の選択の幅を狭くする。
正解.3
解 説
リスボン宣言は、医療従事者が知っておくべき患者の権利に関する宣言です。「患者の権利を守るために適切かどうか」という基準で各選択肢を検討すればよいです。
選択肢 1 ですが
セカンドオピニオン を排除することは、他の医師の見解を知る権利を守るという点から適切とは考えられません。
選択肢 2 ですが
自己決定の権利を最大限に尊重するという点から、能力の許す限り本人が質問し回答を得るべきであると考えられます。
選択肢 3 は、正しい選択肢です。
選択肢 4 ですが
本人の意思を最大限尊重するという点から、保護者が拒否する場合においても状況に応じた、最大限の努力が医療従事者に求められると考えられます。いかなる状況においても保護者が拒否すればそれに従うという対応は、適切ではありません。
選択肢 5 ですが
成人と未成年を区別する合理的な理由がないのであれば、差別なく適切な医療を受ける権利があります。無条件に、成人の患者よりも治療の選択の幅を狭くする、という対応は誤りであると考えられます。
以上より、正解は 3 です。
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