問 題
補体に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 補体は主として、感染時に抗原刺激をうけたB細胞により産生される。
- 補体は、その遺伝子が再構成されて、多様な抗原結合特異性を獲得する。
- 補体成分の分解生成物の中には、血管透過性を亢進させるものがある。
- 病原体の表面に結合したC3bは、食細胞による取り込みを促進する。
- 補体系の活性化は、病原体表面に結合した抗体が補体成分を加水分解することにより始まる。
正解.3, 4
解 説
選択肢1,2 は
抗体に関する記述です。抗体は、獲得免疫に属するタンパク質です。B 細胞により産生されます。遺伝子再構成という仕組みにより多様な抗原に対する特異性を獲得します。補体は、自然免疫に属する抗体や貪食細胞を補助するタンパク質の総称です。よって、選択肢 1,2 は誤りです。
選択肢 3,4 は、正しい選択肢です。
選択肢 5 ですが
補体系の活性化は、いくつかの経路がありますが結局のところ、どれも「C3転換酵素による C3成分の加水分解」で活性化します。抗体が加水分解するわけではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 3,4 です。
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