薬剤師国家試験 第101回 問54 過去問解説

 問 題     

日本薬局方において、腸溶性製剤の崩壊試験に用いられる崩壊試験第 1 液と崩壊試験第 2 液の pH の組合せとして、正しいのはどれか。1 つ選べ。

  • 第1液の pH 第2液の pH
  1. 約 1.2   約 6.8
  2. 約 1.2   約 9.5
  3. 約 6.8   約 1.2
  4. 約 6.8   約 9.5
  5. 約 9.5   約 1.2
  6. 約 9.5   約 6.8

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

腸溶性製剤の崩壊試験なので「胃で溶けず、腸では溶ける」ことを試験します。つまり、胃液を模した1液で溶けず、腸液を模した2液で溶けることを試験します。

胃液は酸性 かつ 主成分が塩酸(強酸)であることは前提知識です。胃液を模すので第 1 液の pH は 1 付近のかなり強い酸性と考えられます。従って、正解は 1 or 2 です。

腸液は弱アルカリ性と考えられます。pH 9.5 では少しアルカリ性が強く、それで崩壊したからといって腸液で溶けると判断することが難しいと考えられます。よって、第 2 液の pH としては6.8 が妥当であると判断します。

以上より、正解は 1 です。

参考 製剤学まとめ 日本薬局方の製剤に関連する試験法

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