薬剤師国家試験 第101回 問53 過去問解説

 問 題     

静脈内に投与する注射剤に適用される日本薬局方一般試験法はどれか。1つ選べ。

  1. 崩壊試験法
  2. 溶出試験法
  3. エンドトキシン試験法
  4. 制酸力試験法
  5. 摩損度試験法

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

選択肢 1,2,5 ですが
崩壊試験や溶出試験は錠剤等に対して行います。固体が対象です。また、摩損度試験は錠剤が対象です。どれも、液体である注射剤に対する試験では、ありません。

選択肢 3 は、正しい選択肢です。
ただし、皮内、皮下、筋肉内投与の場合はエンドトキシン試験法の適用が除かれている点は注意が必要です。(100-177

選択肢 4 ですが
制酸力試験とは、胃において酸と反応し、制酸作用を示す医薬品の制酸力を求める試験法のことです。具体的には塩酸と反応させて、消費量で示します。注射剤は、ダイレクトに静脈血へ入るので制酸力試験は不要と考えられます。よって、選択肢 4 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

参考 製剤学まとめ 日本薬局方の製剤に関連する試験法

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