問 題
骨粗鬆症治療薬である新薬Aの評価を行うため文献を収集した。椎体骨折予防効果を既存薬Yと比較した無作為化二重盲検比較試験のデータが得られ、新薬Aによる予防効果が大きいことが示されていた(図)。
この結果から得られる新薬Aの治療必要数(NNT)が25であるとき、図の(ア)に入る数値として適切なのはどれか。1つ選べ。
- 5
- 10
- 15
- 20
- 25
正解.2
解 説
NNT は、絶対リスク減少の逆数です。
選択肢 1 が正解だとすると
(ア)が 5 なので、推体骨折のリスクが 新薬投与群では 5/500 = 1/100 となります。一方、既存薬群では、30/500 = 6/100 となります。(もう少し約分できますが、新薬投与群と分母を揃えています。)リスクの差は、6/100 – 1/100 = 5/100 = 1/20 です。従って、逆数をとると、NNT は 20 です。25 ではないため、選択肢 1 は誤りです。
以下、同様に選択肢を検討すると、選択肢 2 が正解です。
(ア)が 10 とすると、新薬投与群において、推体骨折のリスクは 10/500 = 2/100 となります。既存薬とのリスクの差は、6/100 – 2/100 = 4/100 = 1/25 です。従って、逆数をとると、NNT は 25 となります。
以上より、正解は 2 です。
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