薬剤師国家試験 第100回 問190 過去問解説

 問 題     

22歳女性。5日前、晴天の日に友人とハイキングに行った後、39~40℃の発熱と関節痛が出現した。2日前より顔面に蝶形紅斑を認めた。医師により全身性エリテマトーデスを強く疑われた。この疾患に特徴的な症状及び臨床検査所見はどれか。2つ選べ。

  1. 末梢血好中球数が増加する。
  2. 関節の変形を示す。
  3. 日光過敏症状を示す。
  4. 抗dsDNA抗体が上昇する。
  5. 抗内因子抗体が上昇する。

 

 

 

 

 

正解.3, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
全身性エリテマトーデスでは、汎血球減少が見られます。末梢血好中球数も、減少します。増加では、ありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
全身性エリテマトーデスにおいて、関節炎はよく見られる症状です。そして、その特徴は、一般には非破壊性関節炎であり、関節変形や強直はない、ということです。(ただし、変形を示すケースも見られます。)よって、選択肢 2 は、適切ではないと考えられます。

選択肢 3,4 は、正しい記述です。

選択肢 5 ですが
抗内因子抗体は、悪性貧血において陽性になります。全身性エリテマトーデスにおいて特徴的な所見では、ありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3,4 です。

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