薬剤師国家試験 第100回 問189 過去問解説

 問 題     

高尿酸血症及び痛風に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 高尿酸血症の病型としては、尿酸産生亢進型が多い。
  2. 食事療法として、プリン体の摂取を制限する。
  3. 痛風関節炎の極期には、コルヒチンが最も有効である。
  4. 尿路結石の予防のため、尿のアルカリ化を行う。
  5. 痛風発作時には、ただちに尿酸降下薬を用いる。

 

 

 

 

 

正解.2, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
高尿酸血症の病型は、尿酸産生過剰型、尿酸排泄低下型、混合型 などに分類されます。この中で、多数を占めるのは尿酸排泄低下型です。尿酸産生過剰型では、ありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は、その通りの記述です。
プリン体を多く含む食品としては、レバー、カニ味噌、ウニなどがあります。

選択肢 3 ですが
極期に有効なのは、NSAIDs です。ちなみに、コルヒチンは、前兆期に用います。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、正しい記述です。

選択肢 5 ですが
発作中に尿酸降下薬を用いると、関節炎が悪化、長期化することがよくあります。急激に血清尿酸値が下がることで関節内の尿酸結晶が、関節腔内にはがれおちやすくなるためではないかと考えられています。そのため、痛風発作が消失して 2週間程度様子を見て少量投与から尿酸降下薬を開始します。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2,4 です。

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