薬剤師国家試験 第100回 問183 過去問解説

 問 題     

悪性リンパ腫に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 通常、リンパ節腫大は見られない。
  2. 骨髄造血幹細胞が腫瘍化したものである。
  3. B細胞性では、CHOP療法とCD20に対する抗体療法の併用が有効である。
  4. 胃に限局した病変では、ヘリコバクター・ピロリ感染の検査が必要である。
  5. T細胞に由来するものはない。

 

 

 

 

 

正解.3, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
悪性リンパ腫の症状として、リンパ節の多い、首、脇の下などに痛みを伴わないしこりが触れるというものがあります。リンパ節腫大が見られない、というわけではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
悪性リンパ腫とは、B 細胞や T 細胞ががん化する疾患です。ちなみに、造血幹細胞レベルでの腫瘍化は骨髄増殖性腫瘍と総称されます。この中には、慢性骨髄性白血病などが含まれます。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3,4 は、正しい記述です。

選択肢 5 ですが
T 細胞に由来するものもあります。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3,4 です。

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