問 題
生態系を維持するための施策及び意義に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ロンドン条約は、絶滅のおそれのある野生動植物種が過度に国際取引に利用されることがないように、これらの種を保護することを目的としている。
- カルタヘナ議定書は、遺伝子組換え技術により改変された生物による、生物の多様性の保全に及ぼす悪影響を防止するための措置を規定している。
- 京都議定書(1997年)において温室効果ガスの排出量の削減目標を設定したが、この値に森林吸収量や他国での排出削減共同事業等による削減量は考慮されなかった。
- 我が国では、特定外来種が在来種の生息・生育を脅かしたり、農林水産業に被害を及ぼすなど、様々な被害を及ぼす場合、国等が必要に応じて防除を実施することが法令で定められている。
- 遺伝子組換え作物の環境に対する影響は、食品安全委員会が評価する。
正解.2, 4
解 説
選択肢 1 ですが
ロンドン条約は、海洋汚染防止が目的の国際条約です。絶滅のおそれのある野生動植物に関する条約はワシントン条約です。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 は、正しい記述です。
「カルタヘナ」と「遺伝子組み換え、生物多様性」というキーワードをしっかり対応させて覚えておくとよいです。
選択肢 3 ですが
京都議定書において共同実施が認められています。つまり、共同事業等による削減量は認められます。また、吸収源活動、すなわち新たに植林をしたり既存の森林を管理したりすることによるCO2 吸収量増加分も、京都議定書において考慮されます。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は、正しい選択肢です。
外来生物法と呼ばれます。この法律において、特定外来生物が指定されます。
選択肢 5 ですが
食品安全委員会が評価するのは遺伝子組換え「食品」等です。遺伝子組換え「作物」の環境に対する影響の評価は、作物の開発者や輸入者等が「生物多様性影響評価書」を提出し、農林水産大臣と環境大臣が学識経験者から意見を聴取した上で承認する、という手順で行われます。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2,4 です。
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