薬剤師国家試験 第100回 問134 過去問解説

 問 題     

紫外線UVA、UVB、UVCに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. UVBはUVAより皮膚透過性が高い。
  2. UVBはUVAよりオゾン層の透過率が小さい。
  3. UVBは皮膚に色素沈着(サンタン)を引き起こすが、UVAはサンタンを引き起こさない。
  4. UVBは皮膚のDNAに損傷を与える。
  5. 地上部での光化学オキシダントの生成に寄与するのは主にUVCである。

 

 

 

 

 

正解.2, 4

 解 説     

まず、基本知識として、UVA、UVB、UVCの順に波長がだんだん小さくなります。つまり、透過性がだんだん小さくなります。これをふまえて、各選択肢を検討します。

選択肢 1 ですが
UVB の方が、波長が小さいため透過性は小さくなります。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は、正しい選択肢です。

選択肢 3 ですが
UVB で、メラニンが生成され、UVA でメラニンが酸化されて、褐色に変わります。色素沈着(サンタン)とはメラニンが酸化され、褐色になることですので UVA により引き起こされます。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、正しい選択肢です。

選択肢 5 ですが
UVC は、オゾン層によって散乱されて、通常大気まで届きません。そのため、地上部の光化学オキシダントの生成に寄与するのは主に UVC であるとは、いえません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2,4 です。

コメント