薬剤師国家試験 第100回 問129 過去問解説

 問 題     

予防接種法に基づく定期予防接種に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 学校内での集団感染を防ぐため、インフルエンザワクチンは6歳で接種する。
  2. ワクチン接種により起こる痛み、腫れ、発赤等の軽度な副反応は、完全には防ぐことができない。
  3. 麻しん及び風しんは、中学校就学以降に感染しやすいため、そのワクチンは11~12歳で接種する。
  4. 乳児や小児の間で流行する感染症の定期予防接種は、母子免疫が消失する前の生後早い時期に設定されている。
  5. BCGワクチンは、予防効果を高めるため1歳と5歳で接種する。

 

 

 

 

 

正解.2, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
インフルエンザは、予防接種法の対象疾病において二類疾病に分類される、唯一の疾病です。そして、二類疾病の予防接種目的は、個人の発病又は重篤化の防止です。集団感染を防ぐためではありません。ちなみにですが、インフルエンザワクチンの予防接種を行うのは60歳以上の方です。(60~64歳は、条件に該当する方が対象。65歳以上はみんな対象。)よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は、正しい選択肢です。

選択肢 3 ですが
麻しん、風疹は混合ワクチン(MR)で、1歳から2歳までに1回と、小学校に入る前に1回うけます。11 ~12歳で接種するわけでは、ありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、正しい選択肢です。

選択肢 5 ですが
BCG ワクチンは、生後 1 歳までの接種です。ちなみに、選択肢の記述は、麻しん・風しん混合ワクチン(MR)についてであると考えられます。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2,4 です。

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