薬剤師国家試験 第100回 問120 過去問解説

 問 題     

感染防御に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. ケモカインは、好中球及びマクロファージを感染局所に誘引するが、好酸球には作用しない。
  2. マクロファージの細胞膜に存在するToll様レセプター(TLR)は、細菌表面の特徴的な構造を認識する免疫グロブリンである。
  3. 好中球のNADPHオキシダーゼにより、スーパーオキシドアニオンが生成する。
  4. 細胞小器官の一つであるゴルジ体は、細菌を取り込んだ食胞(ファゴソーム)と融合し、食胞内の細菌の消化・分解を促す。
  5. インターフェロン(IFN)-γは、マクロファージを活性化し、その殺菌作用を強化する。

 

 

 

 

 

正解.3, 5

 解 説     

選択肢 1 ですが
ケモカインは、白血球などの遊走を引き起こす様々な化学物質の総称です。好酸球の遊走を引き起こすケモカインも存在します。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
TLR と、免疫グロブリンは、別物です。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は、正しい選択肢です。
ちなみにスーパーオキシドアニオンなどを活性酸素と呼びます。好中球の殺菌において中心的な役割を果たします。

選択肢 4 ですが
ゴルジ体ではなく、リソソームについての記述です。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、正しい選択肢です。

以上より、正解は 3,5 です。

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