薬剤師国家試験 第100回 問86 過去問解説

 問 題     

ある薬剤を服用している患者から「足がむくむ」、「尿量が少なくなった」、「排尿時の尿の泡立ちが強い」との訴えがあり、副作用を疑った。下記の中で最も可能性が高いのはどれか。1つ選べ。

  1. 横紋筋融解症
  2. 高血糖
  3. 出血性膀胱炎
  4. 腎性尿崩症
  5. ネフローゼ症候群

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

足のむくみ、尿量の減少、尿の泡立ちが強い という症状は、ネフローゼ症候群の初期症状に
該当します。ちなみに他には、体がだるい、息苦しい、尿が赤い などの症状もネフローゼ症候群の初期症状として知られています。

ある薬剤、ということですが、解熱鎮痛薬、抗リウマチ薬、抗生物質、インターフェロン製剤、降圧薬など多数の薬剤により引き起こされる場合があります。

以上より、正解は 5 です。

ちなみに、選択肢 1 ~ 4 の代表的初期症状としては

横紋筋融解症
→筋肉痛、手足のしびれ、脱力、だるさ、赤褐色の尿 など。

高血糖
→多量の尿、口渇、体重減少、脱力感 など。

出血性膀胱炎
→尿が赤み帯びる、尿の回数が増える、排尿時に痛みがある など。

腎性尿崩症
→尿量の著しい増加、口渇、多飲 など となります。

類題 105-339

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