公務員試験 H30年 国家専門職(食品衛生監視員) No.6食品衛生学Ⅰ(2)解説

 問 題     

食中毒に関する記述 ①~⑤ について,妥当なものには ○ を,妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① ノロウイルスによる食中毒の潜伏期は,通常24~48 時間である。

② 乳児ボツリヌス症は, 1 歳未満の乳児が食品中に蓄積したボツリヌス毒素を摂食することにより発症する。

③ 旋毛虫による食中毒は,重症化した場合には心不全を引き起こすこともある。

④ A 型肝炎ウイルスによる食中毒は,潜伏期が長いため,感染源の特定が困難な場合が多い。

⑤ ビブリオ・バルニフィカスによる食中毒は,肝硬変などの慢性疾患のある人では重篤化することが知られている。

 

 

 

 

 

 解 説     

記述①は妥当な記述と考えられます。
潜伏期及び症状の継続が共に数日間です。 数日間を2~3日と捉えれば、24~48 時間という表現でも妥当と判断されます。

記述②ですが
乳児ボツリヌス症は、食品中に含まれる芽胞を摂取し、増殖することで発症します。通常であれば、大腸の正常細菌叢により発症しないのですが、乳児は細菌叢が未発達であるため発症することがあります。

記述③は妥当な記述です。
旋毛虫による食中毒は、加熱不十分の肉が原因で発生します。

記述④は妥当な記述です。
A型肝炎ウイルスの潜伏期は 2~7 週間ほどと言われています。

記述⑤は、妥当な記述です。
経口感染の他に、砂浜などで傷ついた皮膚からの経皮感染も、少ない割合ですが、知られています。

以上より、①◯、②☓、③◯、④◯、⑤◯ です。

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