公務員試験 H30年 国家専門職(食品衛生監視員) No.1分析化学Ⅰ(2)解説

 問 題     

カルシウムイオン(Ca2+)を1 L 中 500 mg 含むカルシウム標準溶液を,乾燥した炭酸カルシウム(CaCO3)を用いて調製したい。このカルシウム標準溶液を 100 mL 調製するために水に溶解させる CaCO3 は何g か。ただし,CaCO3 は水に溶解したとき完全にイオン化するものとし,また原子量は Ca= 40,C=12,O =16 とする。

 

 

 

 

 

 解 説     

標準溶液 1L(=1000mL) 中に Ca2+ 500mg 含むので、標準溶液「100mL」の中には、Ca2+ が 50mg 含まれるとわかります。そのために、CaCO3 を何g 量りとればよいかという問題です。

CaCO3 は完全にイオン化するとあります。CaCO3 の分子量は 40 + 12 + 16×3 = 100 です。従って、CaCO3 1g をとって、水に溶かすと Ca2+ イオンは 1 × 40/100 = 0.4g = 400mg 含まれることになります。

以上をふまえれば、必要な CaCO3 の量を x(g) とおくと、「CaCO3 1g で、Ca2+ 400mg」→「CaCO3 x(g) で Ca2+ 50mg」 なので 「1:400 = x:50」 です。400x = 50 となるため、x = 1/8 = 0.125 g です。

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