過去問 H30年 国家一般職(高卒 基礎)No.25解説

 問 題     

火山活動に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.マグマは,周囲の岩石より密度が小さいため,浮力により地下深部から上昇する。周囲の岩石と密度が同じになる深さに達すると上昇をやめ,マグマだまりを形成する。

2.高温で二酸化ケイ素(SiO2)の量が多い玄武岩質溶岩は粘性が大きく,流れにくい。また,揮発成分が抜けやすいので,穏やかな噴火となり,溶岩ドームが形成されやすい。

3.高温の火山ガスと火山砕屑せつ物がゆっくりと山を流れ下る火砕流は,粘性の小さいマグマで起こりやすい。また,火山ガスは主に二酸化硫黄から成るが,二酸化炭素を含むこともある。

4.中央海嶺や弧状列島のようなプレートの境界部には,噴火する火山が広く分布しているが,これらはホットスポットと呼ばれる。ホットスポットは,プレートの動きに連動して移動する。

5.マグマが地下深くでゆっくり冷えて固まった岩石を火山岩といい,急速に冷えてできた岩石を火成岩という。急速に冷えると,大きく粗粒で粒径のそろった斑晶ができる。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

選択肢 1 は妥当な記述です。
マグマに関する記述です。

選択肢 2 ですが
第1文は妥当です。SiO2 は、石英ガラスの主成分です。ガラス成分が多いと、ねばっとするので、粘性が大きく流れにくくなります。第2文ですが、ねばっこい溶岩は激しい噴火となります。「穏やかな噴火」ではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
火砕流は、マグマの粘性が「大きい」場合に起こりやすいです。また、火山ガスは主に「水蒸気」からなります。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
ホットスポットとは、プレート境界で「ない」ところに分布する火山がある地点の総称です。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
マグマがゆっくり冷えて固まった岩石は「深成岩」です。急激に冷えて固まったのが火山岩です。火山岩、深成岩を合わせて火成岩と総称します。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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