問 題
教育における児童や生徒の評価に関する記述A〜Dのうち,妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。
A.個人内評価とは,児童生徒の学習上の問題点に着目して評価することである。教師は,児童生徒が学習に必要な知識や技能等を有しているか,また,学習上特に障害となる問題を有していないかを調べることにより,児童生徒の現状に適した水準や方法を考慮しながら指導することができる。
B.診断的評価とは,学習活動の中で,どの程度まで学習の目標を達成したかを診断する評価のことであり,児童生徒の学習を進歩させるための指導の改善に用いられるものである。また,単元学習過程の節目で習得状況を教師と児童生徒にフィードバックすることで,学習活動を臨機応変に調整することが可能である。
C.ポートフォリオ評価のポートフォリオとは,児童生徒が各自の学習活動で生み出した作品やレポートなどを蓄積したものである。この評価は,児童生徒が自発的に自らの学びの伸びや変容などを多面的かつ長期的に評価し,自分の学習過程を振り返り,次の学習に生かすことができるとされている。
D.パフォーマンス評価とは,学級内の各児童生徒がどのような行動特性を持っているかを児童生徒どうしで評価させるものである。その方法は,「責任感がある」や「自発的に行動している」など評価したい行動特性を示す項目を作成した上で,学級内の各児童生徒に,その項目に当てはまると思う人を選択させる。教師は,この結果により,学級内の各児童生徒の行動特性に対する児童生徒間の評価について把握することができ,教師が児童生徒を評価する際の参考とすることができる。
1.A
2.C
3.A,B
4.B,D
5.C,D
解 説
記述 A ですが
個人内評価とは、他生徒や到達目標といった生徒外の尺度によらない、純粋に本人内のみで成績を考える手法のことです。「問題点に着目して評価する」わけではありません。記述 A は誤りです。
記述 B ですが
診断的評価とは、生徒の理解度をあらかじめ把握するために行う評価のことです。記述は「形成的評価」についてと考えられます。記述 B は誤りです。
記述 C は妥当です。
ポートフォリオ評価についての記述です。
記述 D ですが
パフォーマンス評価は、事前に課題を明確にし、課題に対するパフォーマンスを、ルーブリックと呼ばれる基準に沿って評価する方法です。「各児童生徒が互いに、どのような行動特性を持っているか評価させる方法」ではありません。記述 D は誤りです。
以上より、正解は 2 です。
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