公務員試験 H30年 法務省専門職員 No.20解説

 問 題     

無作為に抽出した男女各6 名に対して,心気症傾向の強さを測定するための性格検査を実施し,心気症傾向得点を算出したところ,次の表が得られた。男女の母分散は等しいと仮定した場合,男女の心気症傾向得点の性差を検討するのにふさわしい検定法,男性の心気症傾向得点の分散,この検定における自由度の組合せとして最も妥当なのはどれか。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

検定法について、対応ありか対応なしかですが、「対応あり」とは、比較データ以外の要素が一致しているデータの組ということです。対応ありのデータの例として、同じ被験者に対する別条件での試験があげられます。本問では男女各6名に、それぞれ実験をしており、データに対応はありません。正解は 1 ~ 3 です。

分散は、偏差の2乗和を、データ数である 6 で割れば求めることができます偏差とは、各データの平均との差です。男性の得点の平均は、(3+5+8+2+6+6+)÷6 = 5 です。従って、偏差は -2,0,3,ー3,1,1となります。偏差の二乗和は 4+0+9+9+1+1 = 24 です。従って、分散は 24 ÷ 6 = 4 です。正解は 3 です。

ちなみに、自由度ですが、今回は「二群、対応なし」なので、それぞれの群のデータ数を N1,N2 とおいた時に「それぞれのデータ数-1」の和でが自由度です。つまり(6-1)+(6-1)=10です。もしもこれが「対応あり」だった場合は、データ数が N の場合、N-1です。

以上より、正解は 3 です。

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