公務員試験 H30年 国家一般職(高卒 技術) No.86解説

 問 題     

木造軸組の耐震・耐風設計に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 地震力に抵抗するために必要な壁量は、床面積に比例し、張り間方向、けた行方向とも同じ値である。
㋑ 風圧力に抵抗するために必要な壁量は、見付面積から求める。
㋒ 建築基準法令に規定される筋かいの最小断面は、圧縮力を負担する筋かいの方が、引張力を負担する筋かいよりも小さい。

1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

記述㋐、㋑は妥当な記述です。

㋐ですが
各階、各方向ごとに、床面積に比例する必要壁量を満たすか確認します。そのため、方向によらず同じ値です。※ちなみに風圧力については、方向ごとの見付面積から計算します。

㋑の「見付面積」は、具体的には1階床から 1.35 m上に線を引き、それより上の部分の垂直面積です。風を受ける建物の面積を表します。風圧力に対する必要軸組の長さを求める基となります。

㋒ですが
断面の小さい筋交いは、圧縮に対してすぐ「座屈」してしまいます。そのため、圧縮を負担する筋交いの方が、最小断面が大きく規定されます。よって、㋒は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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