公務員試験 H30年 国家一般職(高卒 技術) No.84解説

 問 題     

図は,構造用鋼材の引張試験におけるひずみ度と引張応力度の関係を定性的に表したものである。点A~D における鋼材の機械的性質の名称の組合せとして最も妥当なのはどれか。

/ A B C D
1. 引張強さ 比例限度 下降伏点 上降伏点
2. 下降伏点 上降伏点 比例限度 引張強さ
3. 下降伏点 引張強さ 比例限度 上降伏点
4. 比例限度 上降伏点 下降伏点 引張強さ
5. 比例限度 引張強さ 下降伏点 上降伏点

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

応力をあげていくと、まず初めは「応力とひずみが比例関係」を示します。その限界が「比例限度」です。それより応力を大きくすると、塑性変形が始まります。これを降伏点といいます。(Aの少し先でかくっと落ちている点が「上降伏点」。下降伏点もあるのですが、区別せず降伏点と呼ぶこともあります。)

引き続き応力を大きくすると、塑性変形している物質をさらに変形させようとするために、応力の増加が更に見られます。これを加工硬化 or ひずみ硬化と呼びます。B より少し先からまたぐっと大きくなっている部分です。ある程度で最大応力となり、その後急激に変形に必要な力が減少し、破壊されます。

A が「比例限度」です。 B が「上降伏点」、C が「下降伏点」です。

以上より、正解は 4 です。


類題 H30no75

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