公務員試験 H30年 国家一般職(土木) No.27解説

 問 題     

流体の流れに関する次の記述の㋐,㋑,㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

  • 実在の流体の流れの中に,円柱を置いたとき,円柱の下流側に生じる2 列の㋐に配列した渦列をカルマン渦列という。
  • 開水路流に対して,水門を開いて流量を急増させる,あるいは水門を閉じて流量を急減させた場合に発生する,水位変化が十分に大きく場所的変化が急激な波を㋑という。
  • 流れの中の一点を通過した流体粒子が,時間とともに移動しながら描く線を㋒という。

   ㋐    ㋑    ㋒
1.交互    拡散波  流線
2.交互    段波   流線
3.交互    段波   流跡線
4.左右対称  拡散波  流跡線
5.左右対称  段波   流跡線

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

㋐ですが、カルマン渦は「交互」に配列した渦列です。

㋑は段波です。拡散波とは、水理学的な流れのモデルの一つです。

㋒ですが、流線と流跡線の違いは意識して覚えておくとよいです。流線は、速度ベクトルを連ねた線です。一方、一つの水粒子に注目して運動経路を描いたものが流跡線です。定常流においては、両者が一致します。

ちなみにですが、流線で囲まれた想像上の管を流管と呼びます。㋐ or ㋑ の片方と、㋒ から正解が選べるといい問と思います。

以上より、正解は 3 です。

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