公務員試験 H30年 国家一般職(土木) No.11解説

 問 題     

図のように、粗い底面をもつ直方体状の水槽が、底面が水平になるように固定されており、その内部が水槽の側面と平行に置かれた幅 1. 0 m、高さ 5. 0 m の一様な直方体状の壁によって仕切られている。

壁の片側に静かに水を貯めていき、壁が傾くことなく滑り始めたとき、壁が滑り始める直前の水深 h はおよそいくらか。

ただし、摩擦は水槽の底面と壁の底面の間のみに生じ、水槽と壁の間に水は入り込まないものとする。

また、水槽の底面と壁の底面の間の静止摩擦係数を 0. 30、壁及び水の密度をそれぞれ 3. 0 × 103 kg/m3、1. 0 × 103 kg/m3 とする。

1. 5. 0 m
2. 4. 5 m
3. 3. 6 m
4. 3. 0 m
5. 2. 5 m

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

水圧の基本公式:P = ρgh です。高さ h の時、一番底の水圧は g = 10 とすれば 10000h と表すことができます。そして壁全体に水圧は三角形分布するため、全水圧は 5000h2 と表すことができます。

一方、静止摩擦力ですが、奥行きを 単位長さ 1m として考えれば、壁の体積は 5m3 です。質量は 15000kg です。g = 10 とすれば、下向きの力 = 垂直抗力N = 150000 です。F静止摩擦力=μN なので、0.3 × 150000 = 45000 です。

5000h2 = 45000 の時、滑り始めます。よって、h = 3 です。

以上より、正解は 4 です。

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