公務員試験 H29年 国家専門職(食品衛生監視員) No.5公衆衛生学Ⅰ(1)解説

 問 題     

消毒及び滅菌に関する記述 ①~⑤ について,妥当なものには ○ を,妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① エタノールは,ヒトに対する毒性が低く,入手が容易,安価で速乾性,洗浄力があり,生体及び物品両方の消毒に最も汎用される。

② 次亜塩素酸ナトリウムは,広い範囲の微生物に効果があり,皮膚や粘膜などへの刺激や毒性,臭気なども少なく,生体消毒剤として優れている。

③ ヨードホールは,強力な酸化能による迅速な殺菌作用を持ち,特にウイルスに強いが,皮膚や粘膜への刺激性がある。

④ エチレンオキサイドは,プラスチック製の使い捨て医療器具の滅菌法として広く使用されており,殺菌力は湿度40 % 程度のときに最も強い。

⑤ 高圧蒸気滅菌法は,熱抵抗性が強い芽胞も死滅させることができ,最も信頼できる滅菌法であるため,危険度の高い病原体の滅菌に最適である。

 

 

 

 

 

 解 説     

① は、妥当な記述です。

② ですが
次亜塩素酸ナトリウムは、粘膜への刺激性を有します。また、用法は医療器具や環境の消毒です。

③ ですが
ヨードホールとは、ヨウ素を「ホール = phor = 支える」しているものの総称です。生体への刺激性が低い点が特徴です。ただし、着色する点に注意が必要です。

④、⑤ は、妥当な記述です。

以上より、①◯、②☓、③☓、④◯、⑤◯ です。

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