公務員試験 H29年 国家一般職(農学) No.3解説

 問 題     

食の安全と農業生産に関する記述A~Dのうち,妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A.IPM とは,International Pest Management の略称であり,総合的な病害虫管理を行うことによって,健康へのリスクと環境への負荷低減を図る取組として国際的に提唱されたものである。雑草防除は,この取組の対象に含まれていない。

B.ドリフトは,農薬散布時に,薬剤が目標物以外の作物などに飛散する現象である。近隣作物が収穫間際であるものよりも定植直後であるものの方が,影響が大きい。飛散の発生は農薬の剤型などによって左右され,飛散しやすいものから順に,粒剤,液剤,粉剤である。

C.農業生産工程管理(GAP)とは,農業生産活動を行う上で必要な関係法令等の内容に則して定められる点検項目に沿って,農業生産活動の各工程の正確な実施,記録,点検及び評価を行うことによる持続的な改善活動のことをいう。

D.食品のトレーサビリティとは,農産物や加工食品等の移動を把握できる仕組みである。食品の生産から消費にわたり,各自取り扱う食品の移動に関する記録を作成・保存することにより,食品事故が発生した際の回収や原因究明を迅速に行うことができる。

1.A,B
2.A,C
3.A,D
4.B,C
5.C,D

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

記述 A ですが
総合的病害虫管理には雑草防除も含まれます。よって、記述 A は誤りです。

記述 B ですが
粒、液、粉であれば、「粒」が一番飛散「しにくい」と考えられます。よって、記述 B は誤りです。

記述 C,D は妥当な記述です。

以上より、妥当な記述は C,D です。正解は 5 です。

コメント