公務員試験 H29年 国家一般職(高卒 基礎) No.23解説

 問 題     

物質の状態変化に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.固体,液体,気体の間の変化を状態変化といい,状態変化では物質の形や体積は変化するが,物質の種類や性質,密度は変化しない。

2.固体が液体になる現象を融解といい,そのときの温度を融点という。純物質では,融解が始まってから固体が全て液体になるまでの間,温度は一定に保たれる。

3.分子は温度が低くなるほど熱運動が穏やかになり,分子間の距離が大きくなるため,液体を冷やして固体にすると,一般に,体積は液体のときより大きくなる。

4.液体が沸騰するときの温度を沸点というが,沸点未満の温度では,液体が蒸発して気体になることはない。

5.固体が液体を経て気体になる現象を昇華といい,常温常圧の下でも昇華しやすい物質には,ナフタレンや炭酸ナトリウムなどがある。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

選択肢 1 ですが、密度は状態変化で大きく変化します。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は、妥当な記述です。

選択肢 3 ですが、熱運動が穏やかになり、分子間の距離は「小さく」なります。液体→固体で一般に体積は小さくなります。例外の一つが水→氷です。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが、「沸点」は、気化が液体の「内部」でも進行するようになる温度のことです。沸点未満でも、液体表面では蒸発しています。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが、固体↔気体 の状態変化を昇華と呼びます。液体を経ない変化です。また、昇華しやすい物質といえば、ヨウ素、ナフタレン、ドライアイス(二酸化炭素)です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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