問 題
物体の運動やエネルギーに関する記述として最も妥当なのはどれか。
1.物体に生じる加速度が物体に働く力に比例し,物体の質量に反比例することを慣性の法則といい,この法則に従う物体は等加速度直線運動をする。
2.斜方投射された物体の運動を水平方向と鉛直方向に分解すると,水平方向には等速直線運動をし,鉛直方向には鉛直投げ上げと同様の運動をしていることが分かる。
3.粗い水平面上に静止した物体が動き出すのを妨げるように働く摩擦力を動摩擦力といい,この摩擦力の大きさは,接触面の面積に比例する。
4.滑らかな斜面や動滑車などの道具を使えば重い物体でも小さな力で動かすことができ,仕事の総量が小さくなるが,これを仕事の原理という。
5.物体の運動エネルギーと位置エネルギーの大きさは等しく,その和である力学的エネルギーは,等速直線運動においては一定に保たれるが,放物運動においては増加する。
正解 (2)
解 説
選択肢 1 ですが、「慣性の法則」は、「外から力が作用しないと、静止 or 等速」 という法則です。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 は、妥当な記述です。
選択肢 3 ですが、記述は 静止摩擦力についてです。また、力の大きさは垂直抗力に比例します。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが、「仕事の原理」とは、「機械を使っても、力学的仕事やエネルギーの大きさは変わらない」という原理です。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが、力学的エネルギーが、原則として(保存力(=重力、弾性力、電気的力等)のみが作用する場合)保存されます。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2 です。
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