公務員試験 H29年 国家一般職(化学) No.35解説

 問 題     

次の㋐、㋑、㋒は架橋高分子の構造の一部を示したものである。㋐、㋑、㋒の構造を有する各架橋高分子の、用途の記述の組合せとして最も妥当なのはどれか。

 
1 イオン交換樹脂 紙おむつ 食器などの成形品
2 イオン交換樹脂 食器などの成形品 紙おむつ
3 紙おむつ イオン交換樹脂 食器などの成形品
4 紙おむつ 食器などの成形品 イオン交換樹脂
5 食器などの成形品 紙おむつ イオン交換樹脂

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

㋐ですが
これはポリアクリル酸 Na の構造の一部です。水を含むと、COO と Na+ に電離することにより浸透圧が上がり、水を吸収します。更に、COO 同士が反発することで樹脂が膨張することで、大きな吸水性を実現します。紙おむつなどに用いられます。

㋑は
ポリスチレンスルホン酸の構造の一部です。これはイオン交換樹脂で見慣れているのではないでしょうか。

以上より、正解は 3 です。

ちなみに、㋒は
メラミン樹脂の構造の一部です。
食器などの成形品に用いられます。

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