公務員試験 H29年 国家一般職(化学) No.13解説

　問 題　　　　　

図は、化合物 A、B から成る、二成分系の圧力－組成図である。次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「図中の点 X で示される圧力と組成の液体を減圧していくと、圧力 P₁ (図中の点Y)において、その液相における B のモル分率は ( ㋐ ) であり、気相における B のモル分率は ( ㋑ ) である。またこのときの蒸気と液体のモル比(蒸気の物質量／液体の物質量) は ( ㋒ ) である。」

㋐　　㋑　　㋒
1．0.4　　0.2　　2
2．0.4　　0.5　　0.5
3．0.5　　0.2　　0.5
4．0.5　　0.4　　2
5．0.5　　0.5　　2

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

Y 点から左右に線を伸ばして交わった交点に注目します。A のモル分率が 0.5 の所と 0.8 の所にぶつかります。左側にいけば液相なので液相の組成は、A が 0.5, B が 0.5 です。右側にいけば気相なので気相の組成は A が 0.8,B が 0.2 です。

以上より、正解は 3 です。

ちなみに、この左右に伸ばした線の長さの逆比が物質量の比です。線の長さの比が蒸気を 2 とすると、液体が 1 になるので、物質量の比は蒸気が 1 で、液体が 2 です。従って蒸気の物質量／液体の物質量は、1/2 = 0.5 です。

類題 H28no13