公務員試験 H29年 国家一般職(化学) No.12解説

　問 題　　　　　

次の反応 ㋐，㋑，㋒を，各反応における標準エントロピー変化 ΔS°が大きいものから順に並べたものとして最も妥当なのはどれか。

㋐　C（黒鉛）+H₂O(g) → CO(g) + H₂ (g)
㋑　CO（g）+3H₂ (g) →CH₄ (g) + H₂O（l）
㋒　NaCl (s) + H₂O（l） →NaCl (aq)

大 ← ΔS° → 小
1． ㋐　㋑　㋒
2． ㋐　㋒　㋑
3． ㋑　㋒　㋐
4． ㋒　㋐　㋑
5． ㋒　㋑　㋐

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

これらの値を覚えているわけはなく、与えられている情報として、わざわざ固体・液体・気体がえらく強調されているので、「状態変化に注目して、大小のあたりをつけること」が期待されていると考えられます。

固体 → 気体に変化していれば、一番エントロピー変化が大きく、固体 → 液体も、もともとが固体なので、エントロピー変化は大きいと考えられます。

一方、同じ状態間の変化や、液体 ↔ 気体間の変化はそれほどエントロピーの変化は大きくないと考えます。すると、㋐が一番大きく、次が㋒、一番小さいのは㋑です。

以上より、正解は 2 です。