公務員試験 H29年 国家一般職(化学) No.10解説

 問 題     

実在気体の状態方程式の一つに、ファンデルワールスの式がある。気体の圧力、体積、絶対温度をそれぞれ p、 V、 Tとし、気体定数を R とすると、1mol の気体についての式は次式

である。ここで、a、bはファンデルワールス定数である。

n〔mol〕の気体についてのファンデルワールスの式として最も妥当なのはどれか。なお、1 個の分子が受ける引力は気体の密度に比例し、単位時間に容器の壁に衝突する分子数も、気体の密度に比例すると考えられている。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

分子間力の存在が a/V2 の項であり、分子固有の体積の存在が nb の項です。分子間力も固有の体積も物質量が大きくなるほど大きくなるものです。従って左側のかっこの中身は、n2 が「分子」になくてはなりません。正解は 4 or 5 です。

また、左辺右側の( ) については Vーnb であることは基礎知識です。知らなくても、分子固有の体積の分を引く項なのだから、n が大きくなるほど小さくなるはずだから 「-nb」となると判断できます。

以上より、正解は 4 です。
類題 H25no10

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