公務員試験 H29年 国家一般職(行政) No.33解説

 問 題     

ある財が完全競争市場の下で供給されており,この財に対する社会の需要関数が

d =100 – 2p (d:財の需要量,p:財の価格)

で示されるものとする。この財を 1 単位追加的に生産するための限界費用は 20 であるが,この財を 1 単位追加的に生産する際に大気汚染が生じており,その社会的コストが 5 であるとする。このとき,この財の供給を市場の自由な取引に委ねた場合の総余剰として妥当なのはどれか。

1. 300
2. 600
3. 625
4. 650
5. 900

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

需要曲線 d = 100 ー 2p を、p についてときます。p = -d/2 + 50・・・ (1) です。限界費用が 20 というのは、MC = 20・・・(2) で表すことができます。(1),(2) をグラフにすると、以下のようになります。

「財の供給を市場の自由な取引に委ねた」とあるので「完全競争下」です。完全競争下では利潤最大化条件は「価格=限界費用」です。従って、価格 p = 20 です。この時、d = 60 となります。

消費者余剰は、下図における色付きの三角形の部分です。面積は 30 × 60 ÷ 2 = 900 です。

消費者余剰のイメージは「最悪 p = ◯ まで出すけど、実際にはもっと安いので感じる、お得感を表す量」です。本問では、d = 0 の時でも p = 50 です。つまり「消費者的には、この商品を買うために最悪 p = 50 までは許容できる」といえます。実際の売買価格が p = 20 なのでお得感ありです。お得分を示す面積が上図における三角形というイメージになります。

この時、生産者側に注目すると、限界費用で生産しています。この時は生産者余剰は0となります。総余剰=生産者余剰+消費者余剰です。これだけであれば、総余剰は 450 です。

本問では「この財を1単位追加的に生産するに当たり、社会的コストが5かかる」とあります。従って、社会的限界費用(SMC) = 20 + 5 = 25 となります。SMC = 25 をグラフに重ね合わせてみます。この時、1個売るたびに 5 コストが余計にかかっているため、下図の長方形部分が余計なコストです。

従って、総余剰は 900 ー 300 = 600 です。

以上より、正解は 2 です。
類題 H26no34

コメント