公務員試験 H29年 国家一般職(高卒 技術) No.45解説

 問 題     

金属皮膜処理に関する次の記述の㋐,㋑,㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「工作物を浴中に浸漬し,その表面に亜鉛やアルミニウムなど比較的融点の㋐金属を付着させた後,引き上げてこれを㋑させ,金属皮膜を形成させる処理を㋒という。」

  ㋐   ㋑    ㋒
1.高い  昇華  電気めっき
2.高い  昇華  溶融めっき
3.高い  凝固  溶融めっき
4.低い  凝固  電気めっき
5.低い  凝固  溶融めっき

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

㋐ですが
工作物を浴中に浸漬して引き上げたら、表面には浴中の液体がべったりついた状態です。うなぎの蒲焼の、たれにうなぎを漬けて引き上げた時をイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。このタレに対応する液体が、固まることで金属皮膜形成する、ということです。

そうすると、工作物よりも融点が低い金属でないと皮膜形成には使えません。なぜなら、工作物より融点が高い液体に工作物をつけると、工作物も融けてしまうからです。よって ㋐ は「低い」が入ると考えられます。これにより、正解は 4 or 5 です。㋑は凝固と決まります。ちなみに昇華は「固体↔気体」の変化です。

㋒ですが
「溶かして」という点に注目すれば「溶融めっき」と判断できるのではないでしょうか。ちなみに電気めっきは電気分解を用いて電極に目的金属をめっきする方法です。

以上より、正解は 5 です。

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