公務員試験 H29年 国家一般職(土木) No.25解説

 問 題     

図Ⅰのような均質な材料からなる直方体の形状をもつ物体が、図Ⅱ、図Ⅲのように水に浮かび安定しているとき、喫水(吃水)はおよそいくらか。

ただし、この物体の単位体積重量を7.85×103N/m3、水の単位体積重量を9.80×103N/m3とする。

1.0.60m

2.0.90m

3.1.20m

4.2.00m

5.2.40m

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

選択肢の数値の幅がかなり大きいので(最低20%増えている)、単位体積重量の係数について

  • 7.85 → 8
  • 9.8 → 10

と見ても、それほど大きな違いはないと考えます。

物体の質量は、体積が 3×5×3 = 45 なので、45 × 8 = 360 です。従って、重力による下向きの力 F重力が360g かかっていると考えられます。

一方、浮力による上向きの力は F浮力液体V押しのけられた分g です。

押しのけられた体積は、喫水を x mとすれば、15× x と表すことができます。

従って、浮力は10 × 15 × x × g です。150xg です。これが重力と同じ値と考えられます。

選択肢 を代入してみれば、x は大体 2.4 とわかります。

正解は 5 です。


※この問は「喫水」の意味を知らないと「x」でいいのか「3-x」かが判断できず、正解が 1 or 5 となり答えがしぼれませんね。。。下の画像のような目盛りをどこかで見たことがあればいいのですが。。。

こういう時は字面から考えると少しだけ確信が持てるかもしれません。

「喫」という字からはおそらく「喫煙」が連想されると思います。さらに「喫茶」などから煙やお茶を吸う、飲む という意味、つまり「外からなにかを摂取する」といった内容を含んでいると推測されます。

そこで、船の底に口があったとして、水をごくごく飲んでいくイメージをしてみると、船がどれくらい水に沈んでいるかが喫水ではないか、と推測できるのではないかと思います。

※ 以上は、あくまでも適当な類推です。本番で悩んだ時に自分なりに考えて方向性を決定する際の一例として掲載しています。

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