公務員試験 H29年 国家一般職(電気・電子・情報) No.38解説

 問 題     

CPU とメモリを備えたコンピュータシステムがあり, メモリは, L1 キャッシュメモリ, L2 キャッシュメモリ及びメインメモリから構成されている。

このシステムにおいて, あるプログラムを実行したところ, CPU のメモリへの平均アクセス時間は 8.0 ns であり, L1 キャッシュメモリのヒット率が 80 %, L1 キャッシュメモリにデータが存在しなかった場合の, L2 キャッシュメモリのヒット率が 90 % であった。

CPU のメインメモリへのアクセス時間が100 ns, L2 キャッシュメモリへのアクセス時間が 20 ns であるとき, CPU の L1 キャッシュメモリへのアクセス時間はおよそいくらか。なお, ヒット率とは, CPU が必要とするデータがキャッシュメモリ上に存在する確率である。

1.  1. 0 ns
2.  1. 5 ns
3.  2. 0 ns
4.  2. 5 ns
5.  3. 0 ns

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

あるプログラムの作業量が 100 あったとしたら、80% が L1 キャッシュメモリでヒットします。「残り 20% のうちの 90% すなわち、全体から見れば 18%」 が L2 キャッシュメモリでヒットします。残りの 2 % が メインメモリで処理されます。

L1 へのアクセス時間を x ns とおけば、平均アクセス時間が 8ns なので、『0.8x + 0.18 × 20 + 0.02 × 100 = 8』 と考えられます。 計算出来る所を先に計算しておけば、「0.8x + 3.6 + 2 = 8」です。選択肢より選べば、x = 3 です。

以上より、正解は 5 です。
類題 H27no38

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