公務員試験 H28年 国家専門職(食品衛生監視員) No.2食品化学Ⅰ(3)解説

 問 題     

食品に含まれる有害物質とその説明の組合せ ①~⑤ について、妥当なものには ○ を、妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

  有害物質 説明
オカダ酸 貝の中腸腺で合成される毒素であり,毒性として下痢などの症状を引き起こす。
アマニチン タマゴテングタケに含まれる毒素であり,毒性として嘔吐・下痢などの症状を引き起こす。
プタキロシド ワラビに含まれる発がん性物質である。
シガトキシン ドクカマス(オニカマス)などの珊瑚礁海域に生息する魚類に含まれる毒素である。
ゴイトリン アセチルコリンエステラーゼ阻害などにより,腹痛,嘔吐・下痢などの症状を引き起こす。

 

 

 

 

 

 解 説     

①ですが
オカダ酸は、貝が有毒プランクトンを食べることで毒素が中腸腺に蓄積し、そのような貝を摂取することにより食中毒を引き起こします。「中腸腺で合成」されるわけではありません。オカダ酸が下痢性貝毒である、という記述は妥当です。

②~④は、妥当な組み合わせです。
④による症状としては、ドライアイスセンセーションが知られています。

⑤ですが
ゴイトリンは、アブラナ科の野菜に見られ、チロキシン等の甲状腺ホルモンの産生抑制作用を有するため、ヨウ素欠乏時に問題になり得る成分です。記述はソラニンについての説明と考えられます。

以上より、①☓、②◯、③◯、④◯、⑤☓ です。

類題 H26No4Ⅰ(1)

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