公務員試験 H28年 国家専門職(教養) No.15解説

 問 題     

A~Eの5 人が登山に行き,登りと下りのそれぞれについて要した時間を競い,時間が短い者から順に1 位~5 位の順位付けを行った。

5 人はA~Eの順に間隔を空けて順次出発し,全員が同じルートを出発地点から山頂まで登り,そこからすぐに折り返して再び出発地点まで下山した。5 人が次のように発言しているとき,確実にいえるのはどれか。

なお,山頂に同時に到着した者,出発地点に同時に戻ってきた者,同順位の者はいなかった。

A:「登りに要した時間の順位は最下位だった。下りではD以外の3 人とすれ違った。」
B:「山頂に到着した時点で2 人に追い越されていた。Dより後に出発地点に戻ってきた。」
C:「登りでは2 人とすれ違った。登りに要した時間の順位も,下りに要した時間の順位も3 位だったが,最後に出発地点に戻ってきた。」
D:「山頂に到着した時点で3 人を追い越していたが,下りでは出発地点に戻ってきた時点で2人に追い越されていた。」
E:「登りでは誰も追い越さなかった。最初に出発地点に戻ってきた。」

1.Aが下りに要した時間の順位は5 位だった。
2.Bが下りに要した時間の順位は2 位だった。
3.Dが登りに要した時間の順位は1 位だった。
4.出発の順番と山頂に到着した順番が一致した人は1 人だけいた。
5.山頂に到着した順番と出発地点に戻ってきた順番が一致した人は1 人だけいた。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

まず「5人はA~Eの順に順次出発した」という点をしっかりとイメージしましょう。E→D→C→B→A という順で登りは始まっています。

A の発言に注目すると「下りで D 以外の 3 人とすれ違った」とあります。「下りですれ違う」とは、すれ違った人たちはまだ登っている ということです。逆に言うと「Dがスパーッと登りでAまでごぼう抜いて山頂に到達し、1位で降り始めている」とわかります。

さらに、B が 山頂までに 2 人に追い越され、C が登りで 2 人とすれ違っていることをふまえると、C が山頂に継いた時に、後ろに B、E がいるとわかります。

この状態を、折返しのあるコースの図で表すと、以下のようになります。

オリエンテーリングなどでよくあるシチュエーションなのですが、ここで E は超有力選手で、下りでスパートをかけた感じです。Eが最初に出発地点に戻っているので、E が下りで全員ごぼう抜きです。

C が最後にゴール、Dは 下りで2人に追い越されているため、ゴールしたのは3番目です。そして D より後は4位しか残っていないので、B が4位で、残った A が2位だったとわかります。

山頂での順位と、最終順位を表にまとめると、以下のようになります。

選択肢 1 ですが、 A が下りに要した時間の順位はわかりません。
選択肢 2 ですが、B は C を抜いているため、下りに要した時間は 2 位か 1 位です。そして、下りに要した時間 1 位は明らかに E です。よって、正しい記述です。
選択肢 3 ですが、これはわかりません。 E がすごい離れた所 start で、D より速かった場合がありえます。
選択肢 4 ですが、C,E の2人です。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが、A,B の 2 人です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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