公務員試験 H28年 国家一般職(農学) No.39解説

 問 題     

平成27 年3 月に閣議決定された食料・農業・農村基本計画に挙げられた施策の推進に当たっての基本的な視点に関する記述A~Dのうち,妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A.食料・農業・農村施策の改革を進めるに当たっては,生産現場に無用な混乱や不安をもたらさず,農業者や関連事業者等が短期的に利益を得るために経営拡大や新たな事業分野への進出等に取り組めるよう,施策の革新性を確保するとされている。

B.食料の安定供給の確保の在り方について,国民的な共通理解の醸成,議論の深化を促進するため,食品の栄養価を評価して示すとともに,世界の食料需給の動向,不測の事態として過剰生産が生じた場合の対応等について情報発信を行い,国民とのコミュニケーションを進めるとされている。

C.農業者や食品産業事業者,様々な関連事業者が,新たな需要を取り込むための戦略的なパートナーとなり,多様かつ高度な消費者ニーズ等への的確な対応や,生産性の向上等に向けた生産・供給体制の構築等を進める取組を後押しするとされている。

D.我が国の強みであるロボット技術やICT 等の先端技術等を応用した技術開発を進めるとともに,農業者や普及組織等の研究開発過程への参画などによる研究開発プロセスの改革や,現場に技術を広く普及させるための環境作りを一体的に進めるとされている。

1.A,B
2.A,C
3.B,C
4.B,D
5.C,D

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

記述 A ですが
基本計画が「短期的利益」を得るために、、、という表現には違和感を覚えるのではないでしょうか。記述 A は誤りです。ちなみに「中・長期的」、「施策の革新性→施策の安定性」です。

記述 B ですが
「食品の栄養価」を示されても、安定供給の確保の在り方について、議論の深化の促進にはつながらないと判断できるのではないでしょうか。記述 B は誤りです。

記述 C,D は「協力して、新しい技術使っていこう」といった、すごく無難な記述で、妥当な記述と判断できるのではないでしょうか。

以上より、妥当な記述は C,D です。正解は 5 です。

コメント