公務員試験 H28年 国家一般職(高卒 基礎) No.36解説

 問 題     

我が国の司法制度に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.司法権は,公正な裁判を保障するため,裁判所のみに与えられており,立法権及び行政権から独立している。また,特別裁判所の設置は禁止されている。

2.裁判官は,憲法により,過去の判例から独立して職権を行使することとされている。また,国民審査の制度を除き罷免されないという身分保障が定められている。

3.裁判の慎重を期するため,訴訟当事者には,同一事件について,不服であれば上告を行い,再審を求める機会が最大3 回与えられている。

4.裁判所は,法律が憲法に適合するか否かを審査し,改廃する権限を有しているが,この権限は,行政権の独立の趣旨から,命令・規則・処分には及ばないとされている。

5.司法への民意の反映のため,刑事事件・民事事件の第一審から第三審までの各審理に,一般国民から選ばれた裁判員が参加することとなっている。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

選択肢 1 は、妥当な記述です。

選択肢 2 ですが、公の弾劾により罷免される場合があります。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが、不服な時行うのは、一回目が控訴、二回目が上告です。合計 3 回まで審理を受けることができます。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが、命令、規則、処分についても違憲審査権を裁判所は有します。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが、裁判員が参加するのは、「特定の刑事事件のうちの第一審」です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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