公務員試験 H28年 国家一般職(高卒 基礎) No.35解説

 問 題     

我が国の行政に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.内閣と国会が連帯して責任を負う議院内閣制を採用しており,内閣が総辞職する場合には,内閣が解散権を持つ衆議院も解散することとなっている。

2.議院内閣制の下,国会が立法を行い,それを内閣総理大臣を中心とする内閣が審査し,閣議において決定することから,行政権が優位であるといわれている。

3.各省庁の長は国務大臣と呼ばれ,それを補佐する役職として,国会議員から選ばれる副大臣と,その省庁の行政官から選ばれる政務官が配置されている。

4.防衛省や公正取引委員会など,内閣から独立した権限を持つ行政機関には,法律の範囲内で政令を定める権限が与えられている。

5.内閣は行政権を有する。行政権とは国会の制定した法律を具体的に執行する権限であり,実際の行政事務は,内閣の下に設けられた行政各部がそれぞれ担当している。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

選択肢 1 ですが、衆議院により内閣が不信任となった際に、内閣総辞職 or 衆議院解散を選択できることになっています。(憲法69条)「総辞職の際、衆議院も解散」ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが、法律は両院で可決されれば成立します。内閣が審査し閣議において決定するわけではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが、副大臣、政務官ともに慣例的に国会議員から選ばれています。国務大臣と同様に、国会議員以外から選ぶことも制度上は可能です。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが、政令を定めるのは内閣です。よって、選択肢 4 は誤りです。

以上より、1~4誤りなので、正解は 5 です。

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