問 題
連続式反応器を用いて反応速度を実験的に測定する方法には
A 管型反応器の微分反応器を用いる方法
B 管型反応器の積分反応器を用いる方法
C 連続槽型反応器を用いる方法 がある。
反応速度解析法に関する記述 ㋐,㋑,㋒ とそれに用いる方法 A,B,C の組合せとして最も妥当なのはどれか。
㋐ 反応器入口における反応成分濃度を一定とし,物質流量を変化させながら,反応器出口における反応率を測定する。物質流量を滞留時間に換算し,それに対する反応率をプロットすることにより,時間と反応成分の濃度の関係図を得る。得られた結果を基に,図上微分法などにより反応速度を求める。
㋑ 反応率を5 % より小さく設定することにより,反応器内の各成分の濃度がほぼ均一とみなせる状況とする。反応器内の成分濃度を反応器入口と出口の平均値とし,反応器出口における反応率を,この濃度に対応する反応速度とみなす。
㋒ 撹拌などにより完全混合流れを形成させることにより,反応器内での各成分の濃度が均一とみなせる状況とする。反応器出口における反応率を,反応器出口での反応成分の濃度に対応する反応速度とみなす。この方法では反応器内の反応率変化を微小に抑える必要がなく,分析精度の要求も厳しくない。
㋐ ㋑ ㋒
1.A B C
2.A C B
3.B A C
4.B C A
5.C B A
解 説
記述 ㋒ がまず判断しやすいと思います。
「完全混合流れを形成」なので、これは連続槽型反応器に関する記述と判断できます。従って、正解は 1 or 3 です。
記述 ㋑ において
「反応率を 5% より小さく設定・・・」という点から、微分反応器と判断できます。これは知識であって、知らなければ 1 or 3 でヤマを張っても仕方ない問題ではないかと思われます。
以上より、㋐ B,㋑ A、㋒ C なので、正解は 3 です。
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